福岡県筑紫野市の注文住宅会社 悠建築工房スタッフによるブログです。

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悠建築工房スタッフブログ

2016 Pritzker Architecture Prize

[2016.4.10更新]

 

e18a5_1328_9f831d1d_64b1757d-m2016年のプリツカー賞は、1世帯用の戸建住宅から大規模建築、公共住宅計画への取り組みで知られるチリの建築家、アレハンドロ・アラヴェナ(48歳)に贈られました。受賞の知らせを受けた、アラヴェナは『ニューヨーク・タイムズ』に対し、「人間の生はお金よりもはるかに豊かだ」というコメントを述べています。チリの首都サンチャゴ市をベースに活動するアラヴェナ。プリツカー賞の41人目の受賞者であり、ラテンアメリカ出身の建築家としては、ルイス・バラガン(1980年)、オスカー・ニーマイヤー(1988年)、パウロ・メンデス・ダ・ロシャ(2006)に続く4人目の受賞者です。審査委員会は「とりわけ、長年にわたり住宅問題にグローバルに取り組み、あらゆる人のためのよりよい都市環境をつくるために奮闘してきたという点において、アラヴェナは積極的に社会に関わっていく建築家の復活を体現している。彼の論文や活動、設計を見れば、建築と市民社会を深く理解していることがわかる。」と評しています。

s-c791ecc306967f7b_3621-w400-h460-b0-p0--home-design 「漸増する住宅」という画期的な住宅。経済的自立の機会がある地域において、「良質の住宅を半ばまで」建築し残りは住民が完成していくという漸増(少しずつ増やしていく)プロセスをとる住宅。こうすることにより「住民は達成感を得るし、住まいに対して投資をしていることになり、責任をもって関わっていく」。上部は公的資金を受けて設計した住宅、下部はその後住民が手を加えて住んでいる状態『NY・タイムズ』の記事で「建築とは、余分なコストをかけることではなく価値を加えていくこと。このことを伝えるべく活動を続けてきました。自分たちの才能や知識は人口の多数派を占める人々(大衆)に影響を与える課題に取り組みたいと考えているのです」とアラヴェナは話しています。

右写真の住宅は、7500ドルの補助金を使って築30年のスラムを100世帯が暮らせる住宅に変えたプロジェクト。アラヴェナは自力では最初から最後まで家を建てることのできない世帯のために「途中まで完成した住宅」を提供し、残りは住まい手が暮らしやすいように手を加えて完成。「1年後には、物件の価値は3倍になりましたが、転売して出て行く世帯はなく、みんなここに残って住宅に手を入れ続けています」とアラヴェナは話しています。

s-110801プリツカー賞は世界で最も名声の高い建築賞です。近年の受賞者にはフライ・オットー、坂茂、伊藤豊雄。少しさかのぼればザハ・ハディドやレンゾ・ピアノも受賞しています。ジャン・ヌーベルが設計したNYシティミッドタウンの高級コンドタワーや、白紙となったザハ・ハディドの新国立競技場案のように、これまで多くの建築はエリートの要求を満たす物として注目されてきました。しかし近年のプリツカー賞の審査員は人々のために意図的に働いているような建築家を選んできたことが顕著に現れた受賞と言えるでしょう。

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